改元の特殊詐欺に注意を 県警が街頭啓発
「令和」への改元に伴い、キャッシュカードの変更手続きが必要などと持ち掛け、カードをだまし取る新たな手口の特殊詐欺被害が全国で発生していることを受け、県警は19日、和歌山市新生町のイズミヤ和歌山店で被害防止の啓発を行い、買い物客らに注意を呼び掛けた。
和歌山県警本部生活安全企画課員と特殊詐欺被害防止アドバイザー、防犯アドバイザー、和歌山東署員、市地域安全推進員会東支部会員ら約30人が参加。
「『改元のためキャッシュカード変更手続きが必要』は詐欺!! 新元号『令和』でもキャッシュカードは使えます」と書かれたものと、特殊詐欺の主な手口を一覧にしたもの、詐欺被害防止に有効な迷惑電話防止機能付き電話の紹介の3種類、計1500枚のチラシとポケットティッシュを用意し、参加者は店の出入り口で買い物客に声を掛けながら手渡した。
生活安全企画課の﨑口忠次席は「改元に伴いキャッシュカードが使えなくなるなどという特殊詐欺が全国で相次いでいる。警察官が暗証番号を聞いてキャッシュカードを預かることは絶対にないので、注意してほしい。一人でも多くの人に特殊詐欺の手口を知ってもらいたい」と話していた。
県警によると、県内では2日、紀の川市の70代女性の携帯電話に「元号が変わるので、市役所で手続きをしてもらいたいことがある」などと持ちかける不審な連絡があったことが報告されている。
県内のことしの特殊詐欺被害は、3月末時点で5件発生しており、同課は「十分に注意し、少しでも不審に感じた場合は警察に相談してほしい」と呼び掛けている。