強盗対応は役割分担を 三井住友銀で訓練
金融機関などでの強盗事件を防止強化しようと、和歌山西署は4日、和歌山県和歌山市東蔵前丁の三井住友信託銀行和歌山支店で強盗対応訓練を実施した。
同店の職員と同署の警察官、公益財団法人日本防災通信協会県支部から55人が参加。訓練は、強盗犯役の警察官が「忘れ物を取りに来た」と言って店内に入り、窓口で相談中の男性にナイフを突き付けながら、受付の行員に「ありったけの現金を用意しろ」「騒いだら刺す」などと書いた紙を見せて脅迫し、金を奪った後に男性を刺して逃走したという想定で行われた。
その後、駆け付けた警察官に行員が犯人の服装や凶器など特徴を伝えた。
講評で生活安全課企画指導係の上野紗代警部補は犯人の特徴の答え合わせを行い、死角になる窓口に強盗が入ってきたことに行員が気付けたかなどを確認し「犯人を刺激しないようにして通報するため、役割分担して複数人で対応することが必要。まずは身の安全の確保が大事」と話した。
訓練に参加した同支店の山田宣幸次長は「今までとは違った想定の訓練。窓口の中にいる行員に伝わらなかったことや、他の人への目配りが足りなかったと思う。犯人の応対、避難誘導、けが人の処置など役割を果たせるように訓練していきたい」と話していた。