和風「モラ」で色遊び 野尻さんが手芸展

 和歌山県和歌山市禰宜のケーキサロン・マニエールで31日まで、紀の川市貴志川町の野尻惠美子さん(70)の手芸作品が展示されている。

 中でも注目は、南米パナマ先住民・クナ族の伝統手芸「モラ」の作品。アップリケのように布を重ね合わせて仕上げている。

 十代の頃から手芸に親しんできた野尻さんは、54歳で退職後、色の鮮やかさに引かれて独学でモラを楽しむようになったという。一般的なモラはコントラストの強い配色が特徴。モチーフも草木や幾何学模様が多いが、野尻さんのモラは落ち着いた和の雰囲気。筆遊びの絵手紙教室で講師を務めていることもあり、「コラボさせてしまおうと思ったんです」とにっこり。

 店内には、タペストリーやクッション、バッグなど約40点を展示。絵柄は全てオリジナルで、鮮やかな金魚やユーモラスな表情の風神・雷神、愛犬のフレンチブルドッグをデザインしたものの他、ゴッホの名画「糸杉」を題材にした作品も並ぶ。

 野尻さんは「絵を描くような感覚で楽しんでいます。いろんな柄や雰囲気の作品が並び、退屈せずに楽しんでもらえるのでは」と来店を呼び掛けている。

 午前9時から午後7時まで。問い合わせは同店(℡073・477・3155)。

手の込んだモラの作品と野尻さん

手の込んだモラの作品と野尻さん