モンゴルに思いはせて 巽小で馬頭琴の演奏

海南市立巽小学校(和歌山県海南市重根、阪口貴史校長)で1月30日、モンゴルの民族楽器「馬頭琴」の演奏を聴く授業があり、1、2年生が初めて聴く楽器の音色に耳をすませた。

馬頭琴は、さおの先にある馬の頭の彫刻が特徴で、弦と弓は馬の尾を束ねてできている。2年生は国語で馬頭琴の由来にまつわる話『スーホの白い馬』を学習しており、馬頭琴の実物を通してモンゴルについても学んでもらおうと海南市の下津DHCクラブ(橋爪道夫会長)が開催。同校の他、和歌山大学付属小学校、和歌山市立紀伊小学校でも実施された。

モンゴル出身で日本各地で演奏活動を行うサウガゲレルさんが馬頭琴を演奏し、モンゴル国文化大使の佐藤紀子さんが『スーホの白い馬』の絵本を朗読。いななきを馬頭琴で表現した。

サウガゲレルさんは馬頭琴の代表曲とされる「ジョノンハル」を演奏した他、二つの高さの音を同時に歌う歌唱法「ホーミー」を披露。児童の歌声とともにモンゴルで最も古い楽器の一つとされる横笛「リンベ」で「世界に一つだけの花」を演奏した。

羊のくるぶしの骨でできた楽器を演奏した2年生の畑中冴月さん(8)は「骨は硬くて、チャリチャリと音がした。馬頭琴は『ヒヒーン』って鳴っていて、目の前で聴けてうれしかった」と話していた。サウガゲレルさんは「子どもたちはとても興味を持ってくれた。モンゴルの文化が自然や家畜と関わってつくられていることを知ってもらえたら」と話していた。

馬頭琴を弾くサウガゲレルさん

馬頭琴を弾くサウガゲレルさん