機転利かし番号確認 詐欺防止で感謝状

特殊詐欺の被害を未然に防いだとして、和歌山東署は26日、わかやま農協かわなべ支店(和歌山県和歌山市里)職員の梶瑠莉さん(21)に感謝状を贈った。

同署によると、7月21日午後1時半ごと、同店に70代の女性が訪れ、10万円ほどを引き出して帰った。その後すぐに女性が「忘れ物をした」と慌てた様子で同店に戻ってきたため、梶さんは女性と話し、携帯電話の使用料をコンビニで振り込むよう電話があったことを聞いた。電話で振り込みを求めるのはおかしいと思った梶さんは女性から相手方の電話番号を聞き、インターネットで検索。架空請求に利用されている番号と分かり、女性に説明し、振り込みをやめるよう説得した。

梶さんは「まさか検索したら電話番号がヒットすると思わずびっくりした。話を聞いた時に力になれればと思った。これからも窓口の対応でできることがあれば相談に乗れたらと思う」と話した。森下昌彦署長は「声掛けと電話番号確認の一手間が被害防止につながった。今後もおかしいなと思ったら積極的に声を掛け、通報して、被害防止に協力をお願いしたい」と話していた。

森下署長㊧から感謝状を受け取る梶さん

森下署長㊧から感謝状を受け取る梶さん