未明の湯浅で震度5弱 中学校舎にひび
15日午前0時26分ごろ、和歌山県北部を震源とする地震が発生し、湯浅町で最大震度5弱を観測した。その後も2時間以内に震度1以上の地震が4回相次ぎ、県によると同町の湯浅中学校の校舎の壁にひびが入る被害が発生。正午までにけが人や公共交通機関などへの影響は出ていない。
県内で震度5弱以上の地震が発生したのは、2011年7月5日に広川町と日高川町で震度5強の揺れを観測して以来、10年ぶり。
気象庁によると、震度5弱の地震の震源の深さは約10㌔、地震の規模はマグニチュード(M)4・6と推定されている。県内は広川町と有田川町で震度4、海南市や御坊市など7市町で震度3、和歌山市、紀の川市、紀美野町などで震度2だった。
気象庁の解析(速報)では、西北西―東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型(縦ずれ断層で上盤側がのし上がる場合)の地震とみられる。
その後、2時25分までに発生した4回の地震はM1・9~3・3で、うち1回は湯浅町で最大震度3、残る3回は震度1を観測した。
気象庁は、揺れの強かった地域では今後約1週間、最大震度5弱程度の地震に注意するよう呼び掛けている。
最も揺れが大きかった湯浅町に住む女性(49)は「下から突き上げられるような大きな揺れでした。寝ていましたが、ドアを開けて逃げ道を確保し、着替えて2時間ほど子どもと一緒に起きていました。その後は着替えたまま寝るくらい怖かったです」、同町の男性経営者(46)は「とうとう南海トラフ地震が来たかと一瞬思いましたが、揺れはすぐに収まりました。店の商品も無事で被害はなく、たいしたことがなくて良かったです」と話していた。