多様性認め合う社会へ レインボーフェスタ
LGBTなどの性的少数者への理解を深めてもらおうと、「レインボーフェスタ和歌山2021」がこのほど、和歌山市の和歌山城砂の丸広場で開かれた。
実行委員会が主催。さまざまな違いを認め合い、多様性を尊重できる社会を目指し、ことしで5回目。会場では、当事者や支援グループらがステージ発表や展示出店。同性カップルのウエディングをサポートする市内のホテルのブースなども並んだ。
トランスジェンダーであることを公表している、NPO法人「チーム紀伊水道」理事長の倉嶋麻里奈さんは「『性的少数者は、いて当たり前』という認識だけでなく、あなたの隣にいる家族や子ども、同僚、パートナーなど身近にいるかもしれないと知ってほしい」とメッセージを送った。
同性カップルの関係を公的に認める「パートナーシップ制度」を導入する自治体が増える中、県内ではまだなく、橋本市が2022年度中の導入に向けて取り組んでいる。
実行委員長の安西美樹さんは「まだまだカミングアウトできない人が多く、社会の理解は十分とは言えない。居場所がなく、和歌山を出て都会へ行った人もいる」と指摘。
「チーム紀伊水道」を立ち上げた衛澤創(えざわ・そう)さんは「少しずつ認知され、『私たちはここにいます』と言いやすくはなったかなと思います。ただ、古いものを守りたい人もいて、新たな価値観を持ってもらうのは難しい。差別や偏見を生まない社会にするには、幼い頃からの教育が重要だと感じます」と話していた。