新たに275人が感染 社会機能維持に危機感

和歌山県は24日、県内で乳児から90代の257人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。新たにクラスター(感染者集団)3件も認定し、入院待機者は1663人となっている。

257人の保健所管内別内訳は、和歌山市136人、海南12人、岩出37人、橋本19人、湯浅13人、御坊11人、田辺23人、新宮6人。

新たなクラスターは、120例目が紀の川市桃山町最上の特別養護老人ホーム「ヴィラももの里」で、職員3人と利用者2人の計5人が感染。121例目は同市中井阪の製造業、㈱はまだ。従業員7人が陽性となった。122例目は日高川町小熊の町立かわべ保育所で、陽性者は園児4人と職員3人の計7人。

発表済みのクラスターでは、高齢者施設「なごみの郷あゆむ」関係が1人増の19人、高齢者施設「サニーホーム」関係が1人増の35人、ニチイキッズ土佐町公園保育園関係が1人増の10人となった。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が201・4人、保健所管内別では多い順に和歌山市322・6人、岩出172・0人、橋本162・2人、湯浅157・2人、田辺97・1人、御坊94・7人、海南94・5人、新宮51・3人で、新宮を除いて過去最多を更新した。

県内の感染者は累計8090人、入院者数は489人(うち重症6人)、肺炎がみられる人が55人おり、病床使用率は77・0%となっている。

感染者の増加が続き、家族などを通じた医療従事者への感染例も多くなっており、県福祉保健部の野㞍孝子技監は「(医療などの)社会機能の維持に影響を与えかねず、非常に危機感を持っている」と述べた。さらに、救急受診の増加などで医療機関への負荷が増していることから、「できるだけ時間内の受診をお願いしたい」と呼び掛けた。