生命力あふれる鉛筆画 県文で作品展
「たらこ」の作家名で活動する和歌山県岩出市の鉛筆画家・西野一義さん(65)と生徒らの作品展が13日まで、和歌山市小松原通の県民文化会館1階特設展示室で開かれている。
西野さんが鉛筆画を始めたのは7年前。やさしくぬくもりを感じるタッチに引かれた。独学で描き続け、仕上げた作品は700枚以上。昨年6月からは月5回ほど同館で教室を開き、鉛筆画の魅力を伝えている。
今展では、西野さんと小学6年生から60歳代の生徒、計7人の鉛筆画62点が並ぶ。
テーマを設けず、それぞれが好きな人物や風景、動物など、濃淡だけで表現する。その仕上がりはまるで写真のようで、生徒たちの上達ぶりは「1年でここまで描けるのはすごい」と西野さんも驚くほど。
ハイハイをする笑顔の孫やつやのあるリンゴ、鉄の質感やきりりとした佇まいまで忠実に再現したバイクに乗る女性など、柔らかさや緻密なところまで表現できるのも鉛筆画の魅力。
ネコをモチーフにした作品のコーナーもあり、飼いネコを描いた作品は、毛の一本一本まで丁寧に表現され、今にも動き出しそうなほどリアルで、ネコへの愛情があふれている。
教室に通って1年の倉﨑里美さん(63)は「描き込めば描き込むほどすごいものが描ける。出来上がっていく過程が面白い」と笑顔。
西野さんは「気持ちを込めて描いているからこそ、絵から生命力が伝わってくる。鉛筆画の魅力を広く知ってもらえれば」と呼び掛けている。
午前10時から午後5時(最終日は1時)まで。問い合わせは西野さん(℡090・3277・6288)。