感染過去最多の1413人 更新今後も続く恐れ

和歌山県が29日に発表した県内の新型コロナウイルス新規感染者は1413人(前週金曜比228人増)で、過去最多を更新した。和歌山市の80代女性が亡くなり、県内の死者は累計131人。新規クラスター(感染者集団)は5件を認定した。

亡くなった女性はクラスターとなった有料老人ホームの入所者で、新型コロナが直接死因だった。

新規感染者1413人の保健所管内別内訳は、和歌山市718人、海南97人、岩出113人、橋本151人、湯浅66人、御坊42人、田辺160人、新宮61人、県外5人。海南、橋本、田辺は過去最多となった。

新規クラスターの場所と感染者数は、519例目が海南管内の病院で入院患者7人と職員4人、看護実習生2人、520例目は和歌山市の病院で入院患者3人と職員4人、521例目は橋本管内の病院で入院患者6人と職員7人、522例目は同市の障害者支援施設で入所者4人と職員6人、523例目は同市の有料老人ホームで入所者10人と職員2人。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が前日比24・7人増の841・2人で過去最多を更新。保健所管内別でも海南の974・5人、岩出の585・2人の他、橋本、田辺、新宮が過去最多となった。

県内の入院者数は395人、重症者は県基準で43人、国基準の該当者は2人、肺炎患者は55人。病床数は4床増の533床となり、使用率は74・1%。自宅やホテルでの療養者は6355人。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は、これまで一日当たりの感染者数の最多だった1384人(21日)は、滞っていた検査結果の報告が集中した影響が大きかったとし、今週は「真の更新が続いている」と危機感を示した。増加は今後も続く恐れがあり、県民一人ひとりの感染予防対策の徹底を改めて求めた。

「真の更新が続いている」と野㞍技監

「真の更新が続いている」と野㞍技監