3年ぶり引き上げ勧告 県人事委が給与改定へ

和歌山県人事委員会(平田健正委員長)は12日、県と民間の給与の均衡を図るため、県職員の月例給と期末・勤勉手当(ボーナス)を引き上げるよう、仁坂吉伸知事と尾崎要二県議会議長に勧告した。月例給とボーナス両方の引き上げが勧告されるのは3年ぶり。

人事委によると、規模50人以上の民間118事業所(調査完了は93事業所)の4月分の給与を調査し、月例給は県職員(36万7307円)が民間(36万8091円)を0・21%(784円)下回った。若年層の格差が大きいため、初任給と30代半ばまでの層の月額引き上げが必要としている。

ボーナスは、県職員の年間支給月数4・3カ月分に対し、民間は4・4カ月分であり、県職員の支給月数を0・1カ月分引き上げるよう求めている。

コロナ禍の影響で2020、21年は民間給与の低下がみられ、県職員給与も引き下げが続いたが、22年は民間に回復傾向がみられ、今回の引き上げ勧告につながったという。

勧告通りに月例給とボーナスの引き上げを行った場合、行政職(3803人、平均年齢42・4歳)の平均年間給与額は4万9342円増となる。

知事室で平田委員長から報告書を受け取り、説明を聞いた仁坂知事は、「このようにさせていただく」と応じた。

 

仁坂知事㊧に報告書を手渡す平田委員長