飲酒運転なめたらアカン 一斉取締り開始
和歌山県警は1日から、飲酒機会が増える年末にかけて、県内各地で集中的な飲酒運転取り締まりを実施する飲酒運転根絶プロジェクト「シリウス作戦Ⅲ」を実施する。同プロジェクトの「飲酒運転根絶大使」の委嘱を受けた田辺市出身の歌手、天童よしみさんは「飲酒運転なめたらあかん」と根絶を呼び掛けている。
集中取り締まりの実施に先立ち、10月31日には和歌山市西の交通センターで同大使の委嘱式と出陣式が行われ、県警本部の出納延計(すいどう・のぶかず)交通部長が天童さんに委嘱状を手渡した。
天童さんは「飲酒運転ほど怖いものはない。ゼロになるように気合いを入れて一生懸命活動していきたい」と意気込み、「飲酒運転をなめてかかったらあかんのです。(気を)引き締めなあかんのです」と力強く話した。
天童さんは6歳まで県で育ったといい、「ふるさとの香りがする。活力を与えてくれる」と愛郷心を語り、県民に対して「車は置いてお酒を楽しんで。運転はダメ」と飲酒運転の根絶を呼び掛けた。
出陣式では、出納交通部長が県内の飲酒運転での交通事故について、9月末時点で昨年度の同時期と比べて30件以上増え、1・6倍近くまで増加していると指摘。出陣式に出席した約70人の警察官らを前に、「プロジェクトの意義や目的を頭にたたき込み、取り締まりにあたってください」と訓示した。
県警本部音楽隊による天童さんの曲『あんたの花道』の演奏に合わせて登場した天童さんは、「『なめたらあかん』とアピールしていくので、取り締まりを頑張ってください」と警察官らを激励し、パトカーや黒バイ、白バイなど30台余りの警察車両の出動を見送った。