甘さに自信 海南「高津の桃」出荷始まる

和歌山県海南市の高津地域の希少な桃「高津の桃」がシーズンを迎え、同地区撰果場で出荷が始まった。8月初旬まで早生、中手、晩生と甘くてジューシーな桃が楽しめる。

生産者でJAながみね桃部会の北原欣治副部会長(70)は「ことしの桃は昨年より大きく、甘みも強い。味に自信がある」と話す。

高津の桃はあまり多くは出回らないことから、知る人ぞ知る桃。北原さんの農園は広さ約7500平方㍍の丘陵地に約300本の桃の木があり、水はけが良く養分の多い赤土で白鳳と日川白鳳、八幡白鳳、清水白桃、川中島白桃の5種類を育てている。

高齢でも作業しやすいよう、桃の木は低木に剪定(せんてい)しているため1本の木から100~150個しか収穫できない。

ことしの出荷は昨年より4日早く、適度な雨のおかげで桃の玉が大きく育ったという。現在は早生の品種、日川白鳳、八幡白鳳が食べ頃。7月初旬からは白鳳、清水白桃が続き、8月初旬には川中島白桃が収穫のピークを迎える。北原さんは「高津の桃をぜひ食べていただきたい。他の桃との違いが分かるかも」と笑顔で話す。

高津の桃は同地域の直売所で購入できる。整理券が必要な場合がある。場所は海南市高津673。問い合わせは同所(フリーダイヤル0120・564100=午後1時~)。営業日は水・金・日曜。

高津の桃を手に笑顔の北原さん

高津の桃を手に笑顔の北原さん