お買い得品いっぱい 4年ぶり矯正展盛況
受刑者が刑務作業で製作した製品を展示販売する「和歌山矯正展」が9月30日、和歌山市加納の和歌山刑務所で始まった。1日まで。
刑務所や更生保護行政への理解と協力に感謝し、施設への理解を深めてもらおうと開き、今回で33回目。新型コロナの影響で4年ぶりとあって、午前10時の開場前から行列ができていた。
同刑務所の他、全国の刑務所で作られた家具、かばん、靴、エプロンなどここでしか買えない製品も並んだ他、バザーや軽食販売などがあり多くの来場者でにぎわった。
人気を集めていたのは、よく落ちると話題になっている固形洗濯石けん「ブルースティック」。横須賀刑務所で製造されている。
洗剤や靴下など、袋いっぱいに買い物をしていた62歳と73歳の女性は「すごくお買い得だった」とにっこり。毎年来ているという岩出市の島本佳代子さん(77)は「これまでブックスタンドやまな板、かっぽう着などを購入したが、とても丁寧に作られている。きょうはゆっくり安くていいものを探したい」と品定めしていた。
また、所内見学もあり、受刑者が作業、生活している場所や、どのような食事をしているのかを知ることができる。
1日は和歌山市消防音楽隊や造幣局音楽隊の演奏、自衛隊車両展示なども行われる。
同刑務所法務事務官の白藤正幸看守長(46)は「受刑者はいずれ社会に戻る。そのとき雇用や居場所があると再犯防止につながる。地域や職場の皆さんに、社会復帰を支えていただくため、刑務所への理解を深めてほしい」と話していた。
1日は午前9時から午後3時まで。問い合わせは和歌山刑務所(℡073・471・2351)。