盲導犬育成へ理解を アゼリアRCが街頭募金

和歌山アゼリアロータリークラブ(RC、北野敏夫会長)は27日、和歌山市のJR和歌山駅前で盲導犬育成資金活動「ワンワン基金街頭募金」を行った。

会員やボランティアら約20人の他、同クラブの提唱によって22年に慶風高校(紀美野町)に設立された、青少年の奉仕団体「インターアクトクラブ」の3人も参加。引退犬やキャリアチェンジ犬ら9頭と共に、駅の利用者や通行人に「盲導犬育成にご協力をお願いします」と募金を呼びかけた。

同クラブは、2002年から盲導犬を増やすことを目的に募金活動を行い、盲導犬を育成する社会福祉法人日本ライトハウス盲導犬訓練所(大阪府)に、昨年までに837万2434円を寄付している。

同訓練所によると、盲導犬1頭の育成費用には約600万円かかるという。同訓練所では年間約20頭の盲導犬育成計画があり、そのために繁殖犬、盲導犬候補の子犬など約100頭を保有。視覚障害者への盲導犬貸与は無償で、行政からの助成金は収入全体の約20%で、残りは寄付で支えられている。

現在、県内でのユーザーは3人。全国で2000万人以上の人が盲導犬を待っている状態といわれている。

インターアクトクラブ会長で慶風高校2年の北田朝陽さん(16)は「盲導犬のことは知っていても、育成にお金がかかることはあまり知られていない。それをより多くの人に広めたい」と大きな声で募金を呼びかけていた。

同クラブの北野会長(66)は「理解不足から、入店拒否をされることがないよう盲導犬の存在を一人でも多くの人に知ってもらい、助けを待っている人のために募金活動を継続していきたい」と話していた。

募金を呼びかける参加者

募金を呼びかける参加者