子ども未来基金を創設 和歌山市6月補正

和歌山市は4日、総額43億3118万2000円を増額する2024年度一般会計補正予算案など、11日開会の6月定例市議会に提出する案件を発表した。補正予算案の事業には、「こども未来基金」の創設、旧新南保育所活用のための改修、人気テレビ番組「緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦」のロケ誘致などが含まれている。

こども未来基金は、匿名の市民(故人)が「子どもたちのために使ってほしい」と代理人を通して市に申し出た寄付を原資に、1億8631万6000円を積み立てて創設。子どもが誕生した世帯への贈り物、子ども向けの図書の充実などの事業に活用する。

尾花正啓市長は4日の定例記者会見で、寄付に感謝した上で「故人の遺志をしっかり引き継いで、子どもたちのために使うというところを肝に銘じてやっていきたい」と話した。

旧新南保育所の改修は、福祉関係団体などが入っている八番丁館の機能を移転するために行うもので、駐車場の追加整備や空調更新などに2112万7000円を計上。機能移転後の八番丁館の解体撤去工事費として、2211万円も盛り込んでいる。

テレビ東京系の「池の水ぜんぶ抜く」の誘致は、和歌山城北側の櫓群の復元整備に向け、石垣下層部の状況や汚泥の堆積について確認する事業の一環。今夏に予定しているロケ実施時のごみ処理や周辺警備などの費用に57万円を計上している。堀の清掃などに参加する人を、市へのボランティア登録を通じて募集する予定。

この他、川永・紀伊地区での地域バスの本格運行支援に481万5000円、不登校の防止や不登校生徒の学びの場の確保のため、市内各中学校に校内教育支援センターを設置する事業に398万7000円などとなっている。

6月議会への提出予定案件は、予算関係を含む議案16件、報告関係14件、承認関係1件など。

6月議会は11日開会、27日閉会の17日間。13、14、17日に一般質問、18~21、24日に常任委員会を予定している。

補正予算案の事業について説明する尾花市長

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