日中友好の竹あかり パンダ永明の誕生日祝う
白浜町のアドベンチャーワールドで長年愛され、昨年2月に中国に返還されたジャイアントパンダの「永明(えいめい)」が32歳の誕生日を迎えた14日、県日中友好協会(中拓哉会長)は、和歌山市の紀三井寺境内の日中友好記念碑前に竹あかりをともし、両国友好の使者として活躍した永明に感謝し、たたえるイベントを行った。
永明は1992年9月14日に中国で生まれ、94年9月6日にアドベンチャーワールドに来園。16頭の子どもの父親となり、日中共同繁殖研究に貢献した。
紀三井寺には、廖承志・中日友好協会初代会長が県協会に贈った「中日友好千年萬年」の書を刻んだ記念碑があり、1979年10月の建立から45周年を迎える記念事業の一環として、今回のイベントを企画した。
竹あかりには紀三井寺近隣の竹林の竹を使い、会員と旧市立安原小学校吉原分校の校舎活用を進めるボランティアらが作製。直径約10㌢、高さ約30㌢の竹筒に小さな穴で「祝永明三十二才」の文字、永明の絵を描いた7本を用意した。
記念碑の前に会員とボランティア、紀三井寺の前田弘孝執事らが集まり、竹あかりに点灯し、「ハッピーバースデー ディア 永明」と歌って誕生日を祝った。
竹あかり作りに参加したボランティアの萬谷侑也さん(26)は「今回の竹あかりは日中友好の印。携われて本当に光栄に思う」と喜び、中会長は「パンダが取り持つ日中友好の力は大きい。政治的にはけんかをすることもあるが、中国との関係は切っても切れない。どんなことがあっても友好を続けていきたい」と話していた。