地域バス本格運行へ 和市の川永・紀伊で
和歌山市は22日、川永・紀伊地区で「地域バス」の本格運行を11月1日に開始すると発表した。商業施設などを結び、既存の鉄道駅などに接続するもので、昨年度に行った試験運行で持続的な運行が見込める利用者があると判断された。
市内の地域バスの本格運行は、紀三井寺、有功、木本・西脇に続き今回が4地区目。運営主体は住民中心の運営協議会が担い、運行は和歌山バス那賀㈱に委託する。市は運行事業費の補助として、481万5000円を計上している。
川永・紀伊地区では、市が2022年度に実証運行を行っていたが、商業施設の撤退と新規出店により状況が変わり、23年度に改めて実証運行を実施。1便あたりの乗車人数が本格運行の目安の1・5人を上回る1・7人で、利用状況に大きな変化はなかったため、本格運行を決めた。
路線は、カインズ・mandaiから川永団地などを経由してJR紀伊駅に至る5・8㌔で、停留所は12カ所。運賃は200円で、70歳以上や障害者手帳を交付されている人、小学生などは100円、未就学児は無料。
尾花正啓市長は「住民の足の確保もでき、鉄道や路線バスにつなげることで、公共交通の活性化にもつながる」と期待を話した。