使い終えた筆に感謝 和歌浦天満宮で供養祭

筆をたき上げる小板政規宮司
筆をたき上げる小板政規宮司

役目を終えた筆に感謝し書道の上達を願う「筆供養祭」が19日、和歌山市和歌浦西の和歌浦天満宮(小板政規宮司)で営まれた。

祭神の菅原道真が優れた書家だったことにちなむ、毎年恒例の神事。筆の穂先には、ヤギやタヌキなどの毛が使われていることから、動物たちへの供養と感謝の気持ちも込められている。

本殿左脇の筆塚は1980年に建立。発起人で同市の書道家・故天石東村が揮毫(きごう)した。

筆塚の前で行われた神事には、県書道教育連盟の小島健司理事長(76)をはじめ、同連盟の関係者や地元の人など10人が参列。小板政男名誉宮司が祝詞を奏上し、県内広くから納められた約100本の大筆や小筆など、さまざまな種類の筆を小板政規宮司がたき上げ、参列者一人ひとりが玉串を奉納した。

小島理事長は「筆や動物に感謝して、皆の字の上達を願いたいです」と話していた。