和歌山市と台湾の高雄市が覚書 友好促進で
和歌山市と台湾南部の高雄市は13日、交流促進に関する覚書を締結した。高雄市から林欽榮副市長や康裕成市議会議長ら19人の訪問団を和歌山市に迎え、和歌山城ホールで調印式を行った。双方が経済や観光、文化、スポーツなどの分野で相互交流に努め、友好関係をさらに発展させていくことを確認し合った。和歌山市と台湾の都市との覚書は、2017年5月の台北市に続いて2例目。
和歌山市と台湾との交流は、市議会が10年に結成した日台友好市議会議員連盟(遠藤富士雄会長)が中心となって進めてきた。高雄市とは17年に交流が始まり、両市議会は18年6月、友好交流に関する覚書を締結し、すでに友好の実績を重ねており、両市の行政間でも積極的な交流を進めていくことになった。
今回の覚書には、両市が連携して双方の経済発展や観光客の誘致を図る他、文化・スポーツ活動の情報交換を行い、市民の参加を促すことをうたっている。
調印式には和歌山市の尾花正啓市長、丹羽直子市議会議長、遠藤会長はじめ友好議連の市議らが出席し、高雄市の訪問団一行を歓迎。尾花市長と林副市長が覚書に署名した。
林副市長は「長い歴史と文化を持ち、美しい和歌山市を訪問できてうれしい。多岐にわたる協力関係を推進し、官民を問わず一層交流が広がり、友好が深まっていくと確信している」とあいさつ。市として持続可能なスマートシティーや脱炭素の取り組みを進めていること、和歌山市が内閣府の「SDGs未来都市」に選定されていることにもふれ、両市が理想を共有しているとして喜び、これらの分野でも交流を進めたい考えを述べた。
尾花市長は「強い信頼のもとで交流を進めていけることを大変うれしく思う。豊かな未来を共につくっていけるよう、皆さんのお力添えをお願いしたい」と訪問団に呼び掛けた。また、林副市長が来年3月に高雄市で開かれる「スマートシティー展」に招待したいと話したことに興味を示し、持続可能なまちづくりの推進の面でも、両市が学び合っていくことに期待を寄せた。
調印式の後、訪問団は和歌山市議会や和歌山城、和歌山マリーナシティなどを訪問。14日に帰国の途に就いた。