遺影にイェイ!な写真を 北田敦久さん活動

「イェイ!写心(遺影写真)」家の北田さん
「イェイ!写心(遺影写真)」家の北田さん

遺影写真がないと困る人の役に立てればと、「イェイ!写心(遺影写真)」家として活動する和歌山県紀の川市の北田敦久さん(59)は、出張撮影会やイベントなどを開催して周知活動をしています。

北田さんは10年前、父親が亡くなった際、父親の個人写真が無く集合写真を切り取り、遺影写真に使用したといいます。

「この写真では、父親らしさが伝わらない。孫や子孫が見ておじいちゃんはこんな人だったのだなと、人となりが分かるような写真があれば」と思ったことがきっかけで、遺影写真としてではなく、その人の個性や楽しい雰囲気が伝わる写真を残すための活動を始めました。

その後、北田さんの母親を撮影した時は、母はおしゃれが好きだったことから、桜を背景にお出かけの装いのにこやかなポーズを写しました。

2年前、北田さんは師匠である「イェイ!写心」家として活動する橘田龍馬さんと出会い、「イェイ!写心」家として本格的に活動を広げました。

現在は、高齢者施設や個人宅などで撮影しています。高齢者施設での撮影会では、初めは消極的だった人も、出来上がった写真を見て「また来年も」と、依頼する人がいる他、普段は運動着で過ごす入居者も、撮影日が近づくとジャケットを羽織り、心待ちにしている姿が見られるといいます。

北田さんは「遺影写真は人生の集大成。撮らないと残らない。誕生日や敬老の日など撮る機会をつくり、広めていければ」と話しています。

また、北田さんは以前、交通事故に遭った経験から「人はいつ亡くなるか分からない。年齢に関係なく誰でも写真を残しておくべき」とも話し、個人に限らず夫婦で一緒になど、希望に応じて自宅や和歌山城などでのロケーション撮影も受け付けています。

問い合わせは北田さん(℡090・2386・1708)。