2号機は衛星5機搭載 14日カイロス打ち上げ

カイロス2号機のミッション達成に意欲を示す豊田社長
カイロス2号機のミッション達成に意欲を示す豊田社長

宇宙事業会社のスペースワン㈱(東京都)は11月29日、和歌山県の串本町で12月14日に行うカイロスロケット2号機の打ち上げについて報道機関向けの事前説明会をオンラインで開催。5機の人工衛星の搭載を予定し、複数の衛星を放出、軌道投入する機構の実証などを目指す。

打ち上げは同社の射場「スペースポート紀伊」で、同日午前11時から同20分ごろを予定。50㌔程度の小型衛星1機と超小型のキューブ衛星4機の計5機を搭載し、太陽同期軌道、高度500㌔への衛星投入を目指す。一つ目の衛星をロケットから分離するのは打ち上げから53分35秒後、最後の衛星分離が54分01秒後を見込んでいる。

豊田正和社長は「私ども自身が利便性の高い衛星を打ち上げて、宇宙産業の発展に貢献をしていきたい。今回はミッションの十分な達成を目がけている。私どもの技術者も含めて全員が、今度こそという思いでいる」と述べ、衛星の軌道投入の成功へ強い意欲を示した。

2号機に搭載する衛星は、㈱ラグラポ(東京都中央区)が支援する広尾学園中学校・高校(東京都港区)、合同会社Space Cubics(札幌市)、テラスペース㈱(京都府京田辺市)の国内3者と、台湾の宇宙機関「Taiwan Space Agency」(TASA、台湾国家宇宙センター)の衛星で、もう1機は非公開。

説明会にはラグラポと広尾学園、テラスペースの代表が出席し、TASAはビデオメッセージを寄せ、打ち上げの成功に期待を寄せた。

見学チケット再販 2日午後1時から

県や周辺自治体による地域協議会が行う公式見学イベントは、いったん完売したチケットにキャンセルが出たため、2日午後1時から「カイロスロケット2号機打上げ応援サイト」で再販売する。

会場は田原海水浴場(串本町)と旧浦神小学校(那智勝浦町)の2カ所。

料金は大人が3000円、子どもが1500円、パーク&ライド付きは大人が5000円、子どもは2500円となっている。