白ヘビで幸運招く 和工生が2神社に絵馬
和歌山県立和歌山工業高校(藤田勝範校長)産業デザイン科の生徒は7日、来年の干支(えと)「巳」(み)にちなんだ大絵馬を和歌山市の和歌浦地区の玉津島神社と和歌浦天満宮に奉納した。
両神社から依頼を受け、4年前から行われている取り組み。同科の1年生21人が北浦弘之美術科教諭指導のもと、これまで学んだデザインなどの基本技術を生かし、約3カ月かけて制作した。
奉納式には14人が出席。玉津島神社に奉納した絵馬は、赤い目の白ヘビが舌を出し、太陽の下で元気にうねる様子が描かれている。図柄を考えた木下月葉」さん(16)は「2025年が明るい年になるよう、ヘビが奥から前に向かって進む様子を赤と白で表現した。赤は明る過ぎず、暗くならないよう朱色とピンクを混ぜて工夫した」と絵馬の前でにっこり。
遠北喜美代権禰宜は「力強くてたくましいヘビ。幸運を呼んでくれそう」と感謝し、絵馬は本殿の横に掲げられた。
和歌浦天満宮には、ボタンの花に囲まれた愛らしい白ヘビの大絵馬と、リアルなヘビが描かれた小型絵馬を奉納した。
鍋島瑞葉さん(15)はデザインの特徴について「ヘビは怖いイメージがあるけど、表情とピンクの花でかわいくした」と話し、小型絵馬を制作した野嶋美唯さん(16)と、小川莉那さん(16)は「目に付くよう、ピンクの背景に立体感のあるリアルなヘビでインパクトをつけた」と笑顔。
小板政規宮司は「お金が身に付くといわれている巳が立派に表現されている。物価高の今、この絵馬を見て多くの人に元気になってもらいたい」と話した。
絵馬は鳥居の横と回廊に掲げられ、参拝者を迎える。