ビターな「かげろう」 福菱とゴディバが共同開発
菓子の「かげろう」などを手掛ける和歌山県白浜町の㈱福菱は、高級チョコレート店を展開するゴディバジャパン㈱とのコラボレーション商品を開発した。
和歌山市観光発信人などを務める同市出身のサックス奏者・岡なづきさんが昨年12月ごろ、県の認知を図りたいと知人を介してゴディバに働きかけ、両社の合同開発が実現した。
新商品は「かげろう チョコレート」。国産鶏卵を使いふんわりと焼いた生地に、ベルギー産の濃厚なチョコレートを使用した特製オリジナルクリームを挟んだ。7カ月間の開発期間を経て完成した。
18日、福菱の福田裕希取締役会長とゴディバジャパンの阿部邦昭常務執行役員、岡さんが県庁を訪れ、岸本周平知事に完成を報告した。
この企画を機に福菱アンバサダーの任命を受けた岡さんは、「明るいニュースで県の認知を上げたいと思った。このコラボが和歌山を世界へと広げていくきっかけになれば」、阿部常務執行役員は「おいしく商品化できた。明日から積極的に販売に努めたい」と話した。
福田取締役会長は、「生地が甘く、合う中身を探すのは難しい。チョコレートは職人泣かせです。何度も試食と改良を重ね、やっとできた。(合同開発には)感謝と光栄です」と笑顔。
試食した岸本知事は「おいしい。ビターで大人な感じ。県にはいいものがあるが認知がそれほどなところがある。インターナショナルに売り出せる良いブランディングをしていただき、県も応援したい」と話した。
19日から和歌山市内のゴディバ直営店で数量限定で先行販売をスタート。来年3月から順次、全国にある約300の同直営店で、日本各地のシェフと共同で作る月替わり商品「マンスリーシェフズコレクション」として販売する。税込みで2個入り561円、10個入り2376円。