PRIDEが初優勝 NW軟式野球春季知事杯

第58回NW和歌山軟式野球連盟知事杯争奪野球大会は25日、和歌山市毛見の紀三井寺公園野球場で準決勝と決勝が行われた。決勝戦はともに初優勝を狙うPRIDEと三星が激突。三星が先制し攻防の末、PRIDEが5回のビッグイニングで逆転に成功し、6―5で勝利。悲願の初優勝をつかんだ。

三星 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 5 |
PRIDE | 0 | 0 | 1 | 0 | 5 | 0 | x | 6 |
【準決勝】
〈第1試合〉
Spirits | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
PRIDE | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | × | 1 |
〈第2試合〉
NAPORI | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
三星 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | × | 1 |
試合は初回、三星が先制。先頭の石井がバッテリーのミスを突いてホームを踏むと、2死満塁から押し出しでさらに1点を加える。勢いそのままに3回には野口が初球を捉えて出塁し、野口と太田で1死二、三塁とチャンスを広げると、玉置が左越えの2点三塁打を放ち、リードを4点に広げた。
この展開にPRIDEの斉藤真広監督は「正直、ちょっとここで諦めていた」と笑顔で振り返る。だが3回裏、先頭の矢野が三星バッテリーの隙を突いて三塁まで進み、「1点を返せば逆転のチャンスがあると分かっていた」と、田中の適時打の間に生還し1点を返す。ここで斉藤監督は「逆転できる」と思ったという。
その予感は的中した。5回、PRIDEは安打などで1死二、三塁のチャンスをつくると、三星のパスボールの間に2人が生還し、3―4と1点差に迫る。続く1死一、三塁で打席に立った京井が、「これまで調子が良くなかったから、絶対に打つという気持ちだった」と執念の2点タイムリーを放ち、試合をひっくり返した。
さらに流れに乗ったPRIDEは2死二塁、4回からマウンドに立って試合の流れを引き寄せた中が右越えの二塁打。中尾が「間に合わないと思ったけど、とにかく全力で走った」とスライディングでギリギリ生還し、一挙5点の猛攻で6―4とした。
6回、三星も反撃。連打で無死満塁の絶好機をつくり、玉置が放った打球は浅いレフトオーバーへ。だが中尾が「無心で下がりながらジャンプした」という気迫のファインプレーでキャッチ。斉藤監督は「あれがなかったら結果は変わっていた」とたたえた。その後に1点を失ったものの、流れを渡さず試合を締めた。斉藤監督は「大会を通して接戦が多かったけれど、チームワークを生かして優勝した。夏に向けて、ピッチャーを楽させられるように攻撃力を上げていきたい」と春夏連覇を見据えた。
MVPはPRIDEの吉中、優秀選手賞には同チームの山本、三星の水本が選ばれた。
両チームのメンバーは次の皆さん。
【PRIDE】
選手=斉藤真広(監督)、田中海、山田光一郎、京井翔、中尾健太郎(主将)、吉中勇人、八木大貴、矢野陽介、北山陸、小殿裕也、大浦敬介、山本翔大、辻飛真
【三星】
選手=桑原佳祐、下田原亘、野口大輔、野口亮太(監督)、飯村一馬(主将)、玉置隼翔、太田智也、水本比呂登、木本達弥、石井優杜