共産の前氏が出馬表明 参院選和歌山選挙区

参院選への立候補を表明する前氏
参院選への立候補を表明する前氏

共産党和歌山県委員会は11日、今夏の参院選和歌山選挙区(改選数1)に党県副委員長の前久氏(69)の擁立を発表した。

前氏は古座川町出身。南九州大学園芸学部を卒業し、和歌山西部民主商工会を経て党県委員会勤務となり、2024年から現職。参院選和歌山選挙区には1992、95、2022年に続き4度目の立候補となる。

県委員会は「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合わかやま」の要請を受け、野党統一候補による共闘を模索しつつ、前氏の立候補に向けた党内手続きも進めてきたが、立憲民主党が日本維新の会との候補者調整により村上賀厚氏(65)の公認を取り下げたことを受け、統一候補は困難と判断し、前氏の擁立に踏み切った。立憲主義を守り、憲法改正に反対し、安保法制廃止の立場を掲げる唯一の候補として支持を訴える。

県庁内で記者会見した前氏は、主な政策として、消費税の5%への引き下げや将来的な廃止、大企業・富裕層への税制見直しによる中小企業支援や最低賃金の全国一律1500円への引き上げなどを掲げ、「暮らしを助ける政治に大きく転換を図ることが大争点となる」「野党共闘を再構築する上で共産党の議席を増やさなければいけない」などと話した。

参院選和歌山選挙区には他に、参政党新人で訪問看護会社役員の林元政子氏(51)、無所属新人で不動産会社経営の末吉亜矢氏(54)、自民新人で元衆院議員秘書の二階伸康氏(47)、無所属新人で前有田市長の望月良男氏(53)、日本維新の会新人で県議の浦平美博氏(53)、NHK党新人で元総務省職員の本間奈々氏(56)も立候補を予定している。