危険物の取り扱い安全に 那賀消防組合が講習

危険物安全週間(8~14日)に合わせ、那賀消防組合は12日、和歌山県紀の川市と岩出市の給油取扱所や屋外タンク貯蔵所などの保安監督者、従業員を対象にした危険物施設安全講習会を岩出市中迫の同組合消防本部で開き、38人が参加した。
危険物の保安について意識を高めてもらおうと、1990年から毎年1回実施。
この日は予防課の東豊班長が「最近の危険物施設の動向について」をテーマに講演。「危険物施設が年々減少している中、事故件数は高い水準のまま推移している」とし、主な発生要因については、維持管理不十分、操作確認不十分などの人的要因によるものが多くを占めていると解説。
ヒューマンエラー、不安全行動への対策として、確認したい対象を指で差しながら声に出し、作業に間違いがないことを確認する「指差呼称(しさこしょう)」の徹底、また、作業中に危険な状況や危うい状況に遭遇した時に、その状況を記録し、原因を分析して再発防止策を講じるヒヤリハットの活用を紹介した。
実技講習では、火災時の煙の危険性と避難行動について学ぶ煙体験と、水消火器を使った消火訓練を行った。
福岡靖真課長は「危険物施設は事故を起こすと大きな被害を出すことがある。地域の人が安心して暮らせるよう、引き続き危険物の安全な取り扱いを指導していく」と話した。