ダンスで巡る和歌の浦 地元小でワークショップ

わかダンを踊る児童ら
わかダンを踊る児童ら

地元の歴史や価値を子どもたちに知ってもらいたいと、和歌山市の和歌浦小学校(松尾友絵校長)で11日、地域に伝わる歌謡「和歌の浦」に合わせて踊る「わかうらダンス(わかダン)」のワークショップが開かれた。4年生34人が参加し、地元の歴史や名勝について学んだ。

和歌の浦の文化や歴史を広めるための活動をする市民団体・和歌の浦ファンタスティコ(西本直子代表)の会員らが講師を務めた。同団体は2019年、ダンサーの近藤良平さんに、江戸時代に全国で流行した「和歌の浦」の振り付けを依頼し、近藤さんが同校を訪ね、地域住民と振り付けを考えた。これまでに明光通りや和歌浦あしべ庵の開館イベントなどでも披露された。同校での出前授業は今回で3回目となる。

この日、児童らは「和歌の浦」の歌詞から、「玉津島」や「鹽竈(しおがま)」など、聞きなじみのある言葉を探し、西本さんが「この歌は江戸時代に日本全国ではやった大ヒットソングなんです」と説明した。

「下がり松」の歌詞に合わせて松の葉を3本の指で表現。体全体を使った大きな動きでどれも覚えやすく、児童らはすぐに振り付けを覚えていた。

辻慶さん(10)は「和歌の浦という名所を深く知ることができた。リズムに乗って、歌と気持ちと行動が合わさってうまくできた」、澤田みやこさん(9)は「やってみて楽しかった。日本っぽい感じ。ゆっくりで、きれいな曲だと思った」と話した。

西本さんは「昔は、和歌の浦が全国で有名だったということを、地元の子どもたちにもっと知ってもらいたい」と話した。