75年ぶりの県内開催 全国労働委会長連絡会議

宮﨑知事らがあいさつした連絡会議
宮﨑知事らがあいさつした連絡会議

中央労働委員会は13日、2025年度全国労働委員会会長連絡会議を和歌山市七番丁のダイワロイネットホテル和歌山で開いた。各都道府県労働委の会長ら約150人が出席し、労働紛争解決に向けた事務処理の調整や統一などについて意見交換した。

各都道府県の持ち回りで毎年開かれている会議で、県内では1950年に白浜町で開催して以来、75年ぶりとなった。

労働委は、労働者と使用者の間で発生したトラブル(パワハラ、セクハラ、解雇、配置転換、賃金未払いなど)の解決に向け、相談や調整、審査などの業務を行っており、公益委員(弁護士など)、労働者委員(労働組合の役員)、使用者委員(経営者など)の三者で構成している。

連絡会議で県労働委の田中祥博会長は「申立件数の少ない県ではノウハウが蓄積されにくく、連絡会議は有意義なものとなっている」とあいさつ。中央労働委の荒木尚志会長は、労働委にとって円満な紛争解決に資することが最重要とし、連絡会議が実り多いものになることに期待を寄せた。

宮﨑泉知事は祝辞で、出席者の和歌山来訪を歓迎するとともに、ひょうで深刻な被害を受けた県産梅の状況にふれ、優れた味で加工品には問題がないことなどをアピールし、「ぜひ皆さんの応援をいただきたい」と呼びかけた。

その後の連絡会議は非公開とされ、明治大学法学部の山川隆一教授の講演「今後の労働基準関係法制の検討課題」や懇談などが行われた。