動物アート作品完成 お城の水禽園に展示

5月31日、6月1日に開かれた和歌山城公園動物園を応援するイベントで、来場者とアーティストが制作したアート作品がこのほど完成し、動物園の水禽園に設置された。色鮮やかな作品が園内を彩り、明るい雰囲気で来園者を迎えている。展示は8月24日まで。
同イベントは、同市島崎町じゃんじゃん横丁内のギャラリーカフェ・モコモコミュージアム、音楽とグルメのイベントを企画するオトグライが主催。「アートで人や街を明るく」をコンセプトにアーティスト活動をする同店オーナーの岡本知子さんが、同動物園の存続と支援を目的に実施した。
園内に飾られたのは、来場者が同市のアーティスト・たるいのりかずさん(45)と特大布に描いた作品と、海南市の流木アーティスト・Genkyさん(23)と、流木に色を塗って仕上げたもの。
特大布の作品は縦1・5㍍、横3㍍の4枚で、水禽園の外側フェンスに掲示。飼育員は「昨年も飾らせていただいた時に『ここは私が描いた』と小さな子が話していました。ことしも色鮮やかで明るくなりました。ぜひ見に来てください」と話している。
また、Genkyさんはイベント後、子どもたちが塗った流木約300本を約1カ月かけて組み合わせ、「ヤギ」を完成させた。長さ約2㍍、幅1・4㍍、高さ1・2㍍。流木の形を生かした角や顎ひげが特徴で、今にも立ち上がりそうなリアリティのある仕上がり。Genkyさんは「子どもたちが一生懸命塗ってくれたので、一本も残さないよう使用した。ヤギと一緒に休憩できるイメージ。手で触れて質感を感じてもらえたら」と話した。
岡本さんは「生まれ育ったまちにアートがあるのは、いいなと思った。制作したことを子どもたちが大きくなっても心に残っていてくれていたらうれしい。今後も続けていきたい」と話した。