和歌浦で汐まつり 大漁旗掲げ漁船が旋回

豊漁と安全を祈願する小板宮司
豊漁と安全を祈願する小板宮司

豊漁と安全を祈願す祭事「汐(しお)まつり」が、和歌山市の和歌浦漁港で行われ、30隻の漁船が大漁旗を掲げ、水しぶきを上げながら和歌浦湾を旋回した。

和歌浦漁業協同組合が主催する毎年恒例の祭り。この日はシラス、タコツボ、一本釣り、刺し網などの漁師約30人が参加し、盛大に執り行われた。

午前7時、神船を先頭とする船列が漁港を出港。太鼓を鳴らしながらスピードを上げ、沖合いに到着すると、和歌浦天満宮の小板政規宮司が祝詞を奏上。餅や酒、タイなどを海に流して感謝をささげた。

神事の後は、各漁船が和歌浦の漁場をフルスピードで波しぶきを上げ、色とりどりの大漁旗をなびかせながら3周ほど回った。

シラス漁師の熊魚水産・藪善次さん(68)は「年々水温が高くなり魚が少なくなっている。ことしは大漁になることを願っている」と話していた。

夜には漁業の守り神として信仰されている同市新和歌浦の蛭子(ひるこ)神社で神事が執り行われた。

和歌浦湾を旋回する漁船
和歌浦湾を旋回する漁船