暑さ忘れて踊り歩き ぶんだら節に70連

そろいの法被で踊る参加者
そろいの法被で踊る参加者

ツレモッテコイコイ ソリャモッテコイコイ~♪暑さを忘れ、約5000人が練り歩き踊る和歌山市の夏の風物詩、紀州おどり「ぶんだら節」が2日、和歌山城周辺で行われ、多くの人でにぎわった。

「ぶんだら節」は、1969年に市制施行80周年を記念し、郷土芸能の育成や市民相互の連帯などを願って作られ、ことしで57回目。同じ音楽、時間、踊りを共有する祭りは時代を超えて引き継がれている。ことしのテーマは「架け橋~未来への道~」。吉本興業・和歌山県住みます芸人で和歌山市観光発信人の「わんだーらんど」が初の「ぶんだら特別大使」に就任。学校などを訪問する普及啓発キャラバンなどを実施し、若い世代に「ぶんだら」の楽しさを伝え呼びかけ、70連が参加した。

開会式で大会会長を務める尾花正啓市長は「70連となる大勢の参加は17年ぶりで、とてもうれしい。ぶんだら節がずっと続きたくさんの人が集う、心が通うふるさと和歌山の代表的な祭りになることを願っている」とあいさつ。

午後6時5分、第1部となる「ニューバージョンぶんだら21」に乗せて踊りがスタート。バトン、チアダンスなど15チームがカラフルな衣装で華やかなパフォーマンスを見せた。

伝統的な正調ぶんだら節
伝統的な正調ぶんだら節

第2部「正調ぶんだら節」では、伝統の節回しに合わせ、大人や子ども、外国人らの32連が踊った。

「わんだーらんど」の2人は、飛び入り連を率いながら「一緒に踊ろらよ!」と沿道の観客に声をかけ、祭りを盛り上げた。

踊りに参加した20代の女性は「和歌山で生まれ育ったけど踊ったのは初めて。これで真の和歌山市民になれた気がする。楽しかった」と笑顔。60代の女性は「暑さも年齢も忘れて夢中で盛り上がった。爽快」と大粒の汗を流していた。

西の丸広場では飲食などの夜店が並び、輪踊りも行われ、午後10時までにぎやかな祭りは続いた。