インターハイ出場へ 剣道・桐蔭高の谷口さん

インターハイに向けて意気込む谷口さん
インターハイに向けて意気込む谷口さん

和歌山県高校総体剣道競技男子個人の部で、桐蔭高校剣道部3年で部長の谷口富和さん(17)が優勝。7日から広島市で開かれる全国高校総体(インターハイ)に挑む。小学校1年生で剣道を始めた谷口さんにとって、優勝は初めて。また、同部が個人戦で県大会を制したのは約10年ぶりとなる。

谷口さんは身長163㌢。相手に向かって積極的に攻め込む前技が得意。弱点は竹刀の鍔(つば)を相手と交差させる接近戦「鍔競り合い」。体幹を鍛えて克服し、インターハイに挑む。 

和歌山ビッグホエールで開かれた県予選で、谷口さんは団体戦では大将として出場。初日は予選リーグを1位で突破することができず、気持ちが落ち込む仲間を見て谷口さんは「自分が個人戦で勝って良い流れをつくろう」と決意。「これまで緊張から1回戦で負けることが多かったけど、今回は絶対に決めてやる」と個人戦に挑み「最後まで諦めない」と自分に言い聞かせ、勝ち進んでいった。

谷口さんは「初めて結果を残して自信がついた」と笑顔。顧問の太田浩規教諭(35)は「まさか優勝するとは思っていなかったが、勝ち進むにつれ、もしかしたらと見守った。この日の集中力はいつもと違った」と話す。

「仲間に恵まれたから剣道を続けてこられた」と谷口さん。部員といると楽しく、落ち込んだとき、モチベーションが下がったとき、仲間の慰めで立ち直ってきたという。現在は真面目さと責任感の強さ、熱い思いで部長として21人の部員を引っ張る。

「団体戦では全国に行くことはできなかったが、仲間の分も背負って優勝目指し戦う」と意気込み、高校最後の夏に熱い思いを懸ける。