フリーリレーも優勝 パルポート紀の川の4人

とびうお杯の女子4×50㍍フリーリレーでは、パルポート紀の川に通う小学6年生の永井心望さん、福岡玲音さん、尾藤結楽さん、長尾紗和さんの4人が、和歌山県新記録となる1分54秒65のタイムで優勝し「優勝する気持ちで臨んだ。人生で初めて立った表彰台の一番高い所は高かった」と笑顔で喜んだ。
4人はそれぞれ0~2歳でスイミングを始め、共に過ごす時間も長く、お互いの性格も知り尽くし、個人では意識し合うライバルとなる一方で、リレーは「4人だと安心できてモチベーションが上がる」と心強い存在として支え合ってきた。
フリーリレーは自由形で永井さん、福岡さん、尾藤さん、長尾さんの順で泳いだ。4人の平均ベストタイムは、29秒07(50㍍)。予選を1位で通過し、迎えた決勝戦。尾藤さんは「緊張したけれど、大丈夫と声をかけあった」といい、皆で円陣を組み「優勝するぞ。おー!」と士気を高めた。
リズムやタイミングなど安定した泳ぎが持ち味の永井さんは「前を泳ぐのが視界に入った。離されまい、ついていこうと懸命に泳いだ」と話し、3着で2泳につないだ。
続く福岡さんは「巻き返したい」と意気込み、手足の長さを生かした伸びやかな泳ぎで1人を追い抜き、2着で3泳へ。
「後半の追い上げには自信がある」と、負けん気は人一倍強い尾藤さんが懸命に泳ぎ、ついに1着に追い付いた。
アンカーを任された長尾さんは、自己ベスト27秒9と、4人の中でも一番速いタイムを持ち、50㍍の息継ぎは1回のみという脅威の肺活量が強み。
長尾さんの泳ぎを、永井さんは手を合わせて「お願い、お願い」と祈りながら見守った。掲示板に「1位」の文字が映し出されると、4人はそれぞれ笑顔でハイタッチ。「コーチも泣いていた。小学1年生からライバルとして仲間として共に過ごしてきた。6年で優勝できて良かった」と喜び合った。