世界農業遺産を未来へ みかんシステム認定証授与報告

認定証を手に(左から)玉木副会長、森田会長、宮﨑知事、尾崎顧問
認定証を手に(左から)玉木副会長、森田会長、宮﨑知事、尾崎顧問

世界農業遺産「有田・下津地域の石積み階段園みかんシステム」の認定を推進してきた有田・下津地域世界農業遺産推進協議会の森田耕司会長らが6日、和歌山県庁の宮﨑泉知事を訪問し、イタリア・ローマで行われた認定証授与式の模様を報告し、同システムを未来へ継承していく意欲を話した。

世界農業遺産は、独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、景観などが一体となった地域を、国連食糧農業機関(FAO)が認定する制度。

有田・下津地域は、400年以上前から農家の手で独自の技術による石積み階段園が傾斜地に築かれ、自然条件を生かした多様な品種系統の導入と、「蔵出し」と呼ばれる貯蔵技術の駆使により、長期間に及ぶミカンの安定生産、出荷を実現している。昨年8月に「みなべ・田辺の梅システム」に続く県内2件目の世界農業遺産に認定され、認定証の授与式は10月31日に行われた。

同協議会の森田会長(JAわかやま理事)、玉木久登副会長(有田市長)、尾崎要二顧問(県議会農業遺産推進協議会会長)の3人が、認定証を手に県庁知事室を訪れた。

宮﨑知事は「誰もが待ち望んでいた。認定、本当におめでとうございます」と祝福。尾崎顧問は「両地域が力を合わせ、全国のミカン産地の先頭を切って認めていただけた。ありがたい」と喜んだ。

玉木副会長は、認定証授与式の会場でミカンのジュースやゼリーなどの試食を行い、PRしたことにふれ、「食べてもらうと、みんな笑顔になった」と好評だったことを紹介した。

森田会長は「400年の歴史があるシステムを次世代に引き継いでいきたい」と意欲を語り、生産者の高齢化や生産量の減少などの課題がある中でも、「世界農業遺産認定を誇りにして、この地域で生産したいという新たな動きも出てくる。決して未来は暗くない」と話した。