ワクチン接種を切れ目なく 知事が国に要望
65歳以上の高齢者に対する新型コロナウイルスワクチンの1回目の接種率で和歌山県が全国一と先行していることを受け、仁坂吉伸知事は26日、60~64歳や基礎疾患がある人など次の優先順位の人々への接種に切れ目なく移行できるようにワクチンを供給するよう、河野太郎ワクチン担当大臣らに要望する。
政府の統計によると、高齢者の1回目の平均接種率(23日時点)は全国平均6・10%に対し、県は17・47%まで進んでいる。
仁坂知事は25日の定例記者会見で「態勢を整えて打ってしまったところには、どんどん次のステップに移れるように、ワクチンを供給してほしい。和歌山県を待たせておいても、他のところが進むわけではない。早くやっているところに供給したら、早く進んで終わるので、次は遅れているところに回せる。まだ他のところが終わっていないからしばらく待て、これはナンセンスだ」と述べ、先行地域の接種に切れ目を生まないことが、日本全体の接種の迅速化につながるとの考えを示した。
県が接種率で先行している理由については、「ワクチンをたくさんくれたからではなく、片っ端から打っているから。それぞれの市町村で、一番ふさわしいやり方を県と議論した上で決めて、根回しや準備をやってきた結果だ」と話した。
県内では和歌山市も、ワクチン接種に切れ目が生じないよう、充分なワクチン供給量の確保を求めて18日に国に要望書を提出している。