食文化紹介など 信愛大と成都師範学院
和歌山信愛大学と中国・四川省の成都師範学院(大学)の学生による国際交流が21日、オンラインで行われ、お互いの大学や両国の食文化の紹介などで友好を深めた。
県と四川省は、省内の研究機関と白浜町のアドベンチャーワールドによるジャイアントパンダの共同繁殖研究などでつながりがあり、同省からの打診を受け、友好都市関係の締結を目指し、昨年3月には「友好交流関係の発展に係る覚書」を交わすなど、さまざまな分野で交流を重ねている。
今回は青少年分野の交流の一環で、信愛大から英語教育や多文化理解を学んでいる辻伸幸准教授のゼミ生ら3年生7人、成都師範学院から教育学部の2・3年生13人と張又雪教授らが参加した。
双方が英語で大学の概要を説明した後、話題は両国の食文化に移り、県国際課職員の通訳を交えて、自国の料理、人気がある相手国の料理などを紹介し合った。
日本でも定番の四川料理「麻婆豆腐」が話題になると、成都師範学院の学生が声をそろえて料理名の正しい発音を披露し、信愛大の学生たちは大喜びで拍手と歓声で応えた。
日本のおせち料理を紹介した信愛大の学生が、レンコンを使う理由を、多数の穴があることから「見通しの良い一年に」との願いが込められていると説明すると、成都師範学院の学生は、中国では、レンコンが泥の中で育つことから、環境が良くなくても、きれいに、正直に生きることが大切との考え方があることを紹介。同じ野菜に異なる意味を見いだす両国の文化の違いを実感し、双方の学生たちは驚き、感心した様子だった。
信愛大の栗林愛結(あゆ)さん(20)は「本場の中国語の発音が聞けて楽しかった。(成都師範学院の学生は)英語も上手で、私ももっと勉強したいと感じた」、蟹井太陽さん(20)は「コロナ禍で国際交流の機会がない中、オンラインでできて楽しかった。今回は料理だったが、映画やスポーツ、アニメなどもっと違うテーマで今後も交流したい」と話していた。