2人死亡、クラスターも 週末は109人感染

和歌山県は28、29日の2日間で、県内で幼児から90代の109人が新型コロナウイルスに感染し、和歌山市の100歳代男性、80代女性の2人が亡くなったと発表した。同市では職場でのクラスター(集団感染)も1件発生し、県内81例目に認定した。

109人の保健所管内別内訳は、和歌山市48人、海南2人、岩出15人、橋本6人、湯浅9人、御坊6人、田辺17人、新宮2人、県外4人。

死亡した100歳代男性は、19日に感染を確認し、基礎疾患があり、22日から酸素投与が続いていた。80代女性は、15日から発熱などの症状があり、25日に呼吸困難となって陽性が判明した際にはすでに重症となっていた。県内の死者は累計54人となった。

クラスターが発生したのは、JR路線工事などの管理監督をする大鉄工業㈱和歌山支店和歌山出張所(和歌山市吉田)。従業員17人のうち7人が感染した。従業員1人に咳の症状があり、熱中症だと思い救急で搬送されたところ、すでに肺炎症状があり、即日入院となった。夏場でマスクを外すこともあり、感染が広がったとみられる。

発表済みのクラスターでは、紀の川市の美容院関係で利用客1人の感染が確認され、感染者は計6人。有田川町の藤並小学童クラブ関係は2人増えて計9人、和歌山市の保険代理店関係は2人増えて計8人となった。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体で52・1人。保健所管内別では田辺が最も多い80・7人、和歌山市が58・2人、岩出が46・1人で続いており、最も少ない海南の22・7人を除く7保健所管内でステージ4(爆発的感染拡大)の目安25人を上回っている。

県内の感染者は累計4457人。入院患者は511人(うち重症29人)で、臨時の新型コロナ病床となっている古梅記念病院(和歌山市)の16床を含め、病床使用率は87・2%。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は「救急受診する患者も見受けられる。いつもと違う症状があれば、早めの受診を心掛けてほしい」と改めて呼び掛けた。

「早めの受診を」と呼び掛ける野㞍技監

「早めの受診を」と呼び掛ける野㞍技監