和歌山キッズオーケストラ結成 8月初披露
和歌山市のバイオリニスト・北島佳奈さんは、小学1年生から大学2年生までの門下生17人で構成する「和歌山キッズオーケストラ」を結成。来年3月のデビューを前に、8月4日、同市西高松の県立図書館メディア・アート・ホールで開かれる北島さんのコンサート「わたしたちの町の世界に一つだけの音楽会」で演奏を初披露する。北島さんは「子どもたちと一緒に、皆さんに元気と希望を届けたい」と話している。
北島さんが和歌山キッズオーケストラを結成したきっかけは「音楽には人を楽しませ、元気にする力がある」という思い。音楽を通して和歌山に貢献できることを模索する中、日々真摯(しんし)にバイオリンと向き合い、成長し続ける子どもたちのパワーある演奏を地元の人に届けたいと決意した。
北島さん自身も、小学1年生から12年間にわたり、和歌山ジュニアオーケストラで活動。仲間と共に一つの音をつくり上げる大切さを学んだ。ここでの経験は、プロのバイオリニストとして全国で活躍する北島さんの原動力の一つになっているという。
北島さんは、バイオリン指導歴17年。中には、北島さんに憧れ、稽古に通って10年以上の門下生もいる。和歌山キッズオーケストラのメンバーで小学4年の田村旭さんは「弾いている時は楽しくって笑っちゃう」と話し、コンサートの第一バイオリンのリーダーを務める、同5年の東本菜々子さんは「みんなで一つの音をつくるのが楽しい」と笑顔。メンバー全員が口をそろえ「バイオリンが大好き」とにっこり。
メンバーの演奏について北島さんは「個性豊か」と評価する。繊細な音を出す子や、普段はシャイな性格でも、ひとたびバイオリンを弾くと、伸びやかで堂々と演奏する子など。またメンバーは年齢や性別関係なく大の仲良しで、息もぴったりだという。北島さんは「オーケストラのアンサンブルは、ただ弾くだけでは成り立たない。互いに思いやる心を育み、音を合わせてこそ完成する」とし、「ソロでは味わえない、子どもたちの織り成す“心のハーモニー”を感じてほしい」と願っている。
コンサートで披露するのは、映画「メリーポピンズ」で歌われる、テンポの良い「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス」と、同じメロディーを重ねる「カノン」の2曲。北島さんは「私もみんなと一緒に舞台に立てるのが楽しみ」と心待ちにしている。
コンサート当日は、午前11時から0才の赤ちゃんから参加できる「ちびっこあつまれ!夏休みこども音楽会」(小学生以上600円)、午後3時からは、和歌山キッズオーケストラのメンバーがステージに立つ「北島佳奈ヴァイオリンコンサートwithW.K.O」(学生1000円、大人2000円)で、北島さんらが本格的なクラシック演奏を披露する。
問い合わせは北島さん(℡073・494・8518)。