四代目龍宮乙姫役を募集 紀三井寺の千日詣
西国三十三所の第2番札所、和歌山市の紀三井寺では、毎年、8月9日に同寺で行われる千日詣の最後を飾る伝説再現パレード「龍宮乙姫龍灯献上行脚の儀」に、4代目龍宮乙姫として花を添える姫役の女性1人を募集している。締め切りは4月27日必着。
同寺によると、8月9日は龍宮の乙姫が龍灯を献上するため来山する日だと伝えられている。
伝説では、約1250年前、同寺を開いた為光上人の元に龍宮の乙姫が現れ、「龍宮の民は、龍宮を見守る聖なる山に、観音様の霊場を建立されることを待っておりました。今日8月9日はその願いが果たされた喜びの日、毎年この日には欠かすことなく、龍宮から海の中でも消えぬ龍灯を献上しに参ります」と言い終え、姿を消したという。
以来毎年、同日未明に和歌の浦から紀三井寺を望むと、本堂の左上に明かりがともり、心の美しき者のみが見ることができるとされ、この日は一日のお詣りで千日分の功徳が頂ける特別な日となった。
行脚の儀の一般公開は4年ぶり。伝説にちなみ、龍宮乙姫は消えない龍灯を同寺本堂に献上する。露払い、女官と共に境内の観音堂から本堂までをゆっくりと歩き、本堂前で舞を披露する。伝説で乙姫は龍の背中に乗って姿を消したとされることから、行脚には白龍も登場する予定。
乙姫の舞は、和歌山オリエンタルダンス協会、Eva.Oriental Dance StudioのEva(エヴァ)香陽さんが振り付けをする。オリエンタルダンスを融合させたオリジナルの舞は見所の一つ。また、8月9日から期間限定で特別御朱印も授与される。
乙姫役の募集は、県内在住の15歳(高校生以上)~25歳。書類審査通過後、5月14日に和歌山市内で2次審査としてオーディションを開催し、1人を決定する。
未成年の人は保護者の同意が必要。リハーサルを含む計6回程度のレッスンに参加でき、当日午前10時~午後9時ごろまで参加できる人を募集する。
応募方法はウェブ(https://nanairosya.or.jp/ryutouotohime_aud/)か、紀三井寺などに配置する参加申込書に記入し、写真を添えて送付する。送付先は「紀三井寺・龍宮乙姫伝説実行委員会(七色社内)」〒640―8155和歌山市九番丁4の1ラウムズ和歌山九番丁1階まで。問い合わせも同委員会(℡073・488・4877)。