誠実かつ適正に 和歌山地検に柴田検事正着任

14日付で和歌山地検に着任した柴田真(しん)検事正(56)が同日、和歌山市二番丁の地検で記者会見を開き、「検察の責務を高い水準で果たすべく全力を尽くす」と抱負を述べた。

柴田検事正は愛知県出身で、名古屋大学法学部法律学科卒業。1995年に東京地検検事として入庁し、千葉地検の公判部長や札幌高検の刑事部長、福岡地検小倉支部長などを歴任した。

子どもの頃、家族旅行で串本や那智の滝、高野山などにも訪れたことがあるとし、「県の素晴らしさを一層よく知りたい」と期待。一方で「穏やかなはずなのに、なぜか時々深刻な難しい事件が起こる印象がある」と話した。

現在の犯罪情勢については、普通に暮らしていた人が特殊詐欺や強盗、ネット上の犯罪に関与するなど「犯罪と非犯罪を隔てる溝が小さくなっているのではないか」と危惧。

「真相を解明して適正な処理をするといった検察の責務を果たし、県民に喜んでいただける仕事をしたい」「警察や関係機関と連携し、人々の生活に犯罪が侵入してこないよう、一つひとつに誠実に向き合って適正な処理をしていきたい」などと意気込んだ。

県内での楽しみに高野山や熊野大社への参詣を挙げ「県民が平穏に幸せに暮らせますようにとお参りし、まずは身も心も清めたい」と話した。

抱負を述べる柴田検事正

抱負を述べる柴田検事正