日本庭園と茶室の修繕工事が完成 岡公園
和歌山市が整備を進めてきた岡公園(同市岡山丁)内の日本庭園と茶室の修繕工事がほぼ完成し、 5月にお披露目の茶会が開かれる。 3つの茶室と庭園を一体的に利用できるようになり、 市民の文化活動の場が広がるとともに、 観光施設としての活用も期待されている。
市和歌山城整備企画課によると、 修繕された茶室は 「夜雨荘 (やうそう)」 と 「芦鶴庵 (ろかくあん)」 の2施設。
「夜雨荘」 は紀州徳川家家老・三浦家の下屋敷跡(同市小松原通)に保存されていた江戸時代後期の茶室を昭和62年に移築した。 四畳半の主茶室、 二畳の小間、 三畳の寄付水屋を備え、 茶室特有の客の出入口 「にじり口」 がなく、 開放的な造りであるなど、 武家の茶室らしい特色を持っている。
「芦鶴庵」 は同市出身のパナソニックグループ創業者、 故・松下幸之助氏から、 昭和38年に市児童女性会館とともに寄贈された。
市は国の社会資本整備総合交付金(旧まちづくり交付金)を活用し、 平成21~23年度に総事業費約4550万円(補助率約41%)を投じて、 老朽化が進んでいた両茶室の修繕と茶室間の空き地の庭園整備を行った。
これにより、 現在も茶道のイベントなどに使用されている 「岡陽軒(こうようけん)」 を含めた3つの茶室が一体的に利用できる。 5月以降、 市内外の個人・団体に茶室を貸し出す他、 和歌山城に隣接する観光施設として見学での利用も呼び掛けていく。
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20日まで参加者募集 お披露目茶会は5月19日正午~午後4時、 「夜雨荘」 と 「芦鶴庵」 で行う。 料金は2席で400円。 申し込みは往復はがきに住所、 名前、 電話番号、 年齢、 参加人数(一枚に2人まで)、 返信用の住所と名前を記入し、 和歌山城整備企画課(〒640―8511、 和歌山市七番丁23)へ。 定員150人。 20日必着。
問い合わせも同課(℡073・435・1044)。