新生活応援など 和歌山市9月補正14億円
和歌山市は4日、総額14億4749万8000円を増額する2023年度一般会計補正予算案2件など、11日開会の9月定例市議会に提出する案件を発表した。補正予算案の主な事業は、新婚世帯に対する住宅費用の補助を従来の最大30万円から60万円に引き上げる「結婚新生活支援事業」、防災行政無線の情報を受信できる防災ラジオの無償貸与台数の拡充、6月2日の豪雨と8月15日の台風7号による災害復旧事業などとなっている。
結婚新生活支援事業は、ことし3月1日から来年3月末までに結婚した夫婦を対象に、住宅購入代金や引越し代、敷金、礼金などを補助するもの。旧ハッピーウエディング事業では夫婦とも34歳以下、世帯所得合計340万円未満が条件だったが、新事業では世帯所得合計の条件を500万円未満に緩和し、29歳以下の夫婦は最大60万円、30~39歳の夫婦は最大30万円の補助としている。ハッピーウエディング事業で補助を受けた人には差額を支給する。
事業費は3690万円を計上。尾花正啓市長は「少しでもスムーズに結婚生活を始められるように、支援を拡大する」と話した。
防災ラジオは、防災行政無線から防災情報が放送されたときに、自動的に起動し、放送を聞くことができるラジオ。無償貸与は、65歳以上だけの世帯、身体障害者手帳(1級・2級)の交付を受けている人がいる世帯などが対象となる。
当初は本年度80台、3年間で240台分を予定していたが、応募が多いことや、6月2日の豪雨などの災害発生を受け、3年分を前倒しして本年度中に実施することを決めた。事業費は158万4000円。
補正予算案ではこの他、日本遺産「絶景の宝庫 和歌の浦」を活用した魅力創出事業として、旅行エージェントなどを招いてのモニターツアー、短歌ワークショップの開催などに499万9000円を計上。学会や各種大会、スポーツ合宿などのコンベンションを対象とした補助事業の申請の増加に伴い、予算862万円を追加するなどしている。
9月議会への提出予定案件は、予算関係を含む議案16件、報告関係4件など。9月議会は11日開会、29日閉会の19日間。13~15、19日に一般質問、20~22、25、26日に常任委員会を予定している。