ネパール大使が来県 仏教がつなぐ交流
ネパールのドゥルガ・バハドゥール・スベティ駐日大使が22日、和歌山県庁の岸本周平知事を訪問し、友好関係の推進へ意見を交わした。
ネパールは仏教の開祖ガウタマ・シッダールタ(釈迦)の生誕地とされるルンビニを擁し、密教の聖地である高野町とルンビニは2015年9月、「世界遺産都市の文化・観光・交流相互協定」を締結している。
スベティ大使は政治学と宗教学の博士号を持ち、駐英ネパール大使などを歴任して、22年8月に駐日大使に就任。知事室を訪れると、岸本知事と贈り物を交わすなどし、和やかに歓談した。
岸本知事は、高野山は仏教の聖地として県民が誇りに思う場所であり、ルンビニはブッダ生誕の憧れの地だとし、来年の協定10周年を県としても応援し、「県民とネパール国民が親睦を深められるよう努力したい」と話した。
スベティ大使は、ルンビニと高野山について「平和、共存、非暴力の象徴であり、リスペクトしている」と述べ、和歌山と文化、宗教、教育、人材などの多分野での交流を推進する考えを表明。高野山大学とルンビニ仏教大学との交流などを具体的に提案し、岸本知事も歓迎した。
県庁訪問後、スベティ大使は高野町へ移動し、高野山大学や金剛峯寺などを訪問した。