トイレの清掃続け24年 和歌浦「8の字会」

トイレの清掃を続けるメンバー
トイレの清掃を続けるメンバー

四季を通じてさまざまな花が楽しめ、地域の憩いの場になっている和歌山市和歌浦南の「8の字公園」。地元片男波自治会を中心にした有志の集まり「8の字会」が毎日欠かさずに公衆トイレの清掃を続け、花の手入れをして24年。長年の活動が評価され、第35回全国「みどりの愛護」のつどいで、功労者国土交通大臣表彰を受けた。同会の玉置成夫会長(87)は「とても光栄で、一緒に活動しているメンバー全員の励みになった」と喜んでいる。

同会は公園に公衆トイレが建設された2001年から「臭い・汚い・暗い」という公衆トイレのマイナスのイメージを払拭しようと、子ども会の父兄や近隣の保育所の職員、自治会員がローテーションを組み、毎日欠かさず清掃し、「いつもピカピカで無臭」のトイレを保ち続けている。

玉置会長がモットーとする「美は美を守り美をつくる」を合言葉に、公園内の花壇の植え替えや水やりを行い、トイレには園内で咲いた花を飾っている。

毎月10日に奈良から通い、花の手入れをしているという向山礼子さん(67)は「母は公園の花壇の手入れをするのが生きがいで15年以上続けていた。亡くなった後、その思いを引き継いでいる」と話し、「公園に来る人から、『花がきれい』と言ってもらえるのがうれしい」と汗をにじませながら、丁寧に雑草を抜いていた。

玉置会長は「公園やトイレをきれいにすることは防犯活動の一環でもあり、安全な地域のバロメーター」とし、「きれいな公園を継続していけるよう、この活動を次の世代につないでいきたい」と話している。