90歳岩橋さんキング賞 ミスター世界大会

外見だけでなく、内面も含めて魅力的な男性を選ぶ「ミスター・オブ・ザ・イヤー」の初となる世界大会が6月27日に東京で開かれ、和歌山市の岩橋延直さん(90)が出場。6カ国19人の中からレジェンドキング賞に輝いた。岩橋さんは「周りはみんな男前ばかりで諦めていたが、受賞を聞いた瞬間すごくうれしかった」と喜びの表情を見せた。

同コンテストは、㈱ユナイテッドプロモーション(東京都渋谷区)が主催。「一緒にいればもっと強くなれる」を理念に、男女が互いを尊重し責任も分かち合い、個性と能力を発揮できる社会を目指し開催。男性の内外面のスマートさなどを競う。岩橋さんは昨年の日本大会で61歳以上のレジェンド部門に出場しグランプリを獲得している。世界大会には日本、フランス、スウェーデン、中国など6カ国の30~90歳が出場。ウオーキングや英語によるスピーチで、自身と自国の魅力を堂々とアピール。

最高得点グランプリはドイツの出場者が獲得。キング賞はダンディ(30~42歳)、グラシアス(43~60歳)、レジェンド(61歳以上)の3人に贈られた。

岩橋さんは「私は90歳。今も現役の歯科医で診療している。この大会に出場できたことを幸せに思う」などと英語で1分間スピーチすると、会場は大きなどよめきと歓声に包まれたという。

岩橋さんは「やるからにはとことんやりたい」と、英語を習い、発音が完璧になるまで毎日繰り返し練習したという。「小学校4年生で終戦を迎え、ほとんど英語はやっていない。挫折しそうになったけど、みんなに話すことを理解してもらうことができて本当に良かった」と安堵(あんど)の表情。「周りから『100歳まで頑張って!』と声をかけられ、この歳になってみんなから祝福され、本当に自分は良い人生を送れたなと思う」とにっこり。

長男の秀記さん(61)は「元気でいてくれてありがたい。これからも好きなことを続けてほしい」と話し、岩橋さんと50年以上の付き合いがあるという濱口昭美さんは「岩橋さんは私たちの道しるべ。見習いたい」と共に受賞を喜んだ。

 

世界大会でキング賞に輝き喜ぶ岩橋さん
世界大会でキング賞に輝き喜ぶ岩橋さん