万葉の景色を楽しんで 奠供山にベンチ設置
和歌浦湾などが見渡せる和歌山市和歌浦中の奠供山(てんぐやま)の山頂に、一般財団法人県文化振興財団がベンチを設置した。
奠供山は標高35㍍で、和歌の神様を祭る玉津島神社の背後にあり、本堂の脇を通って坂道を5分ほど上ると山頂に着く。
奈良時代に聖武天皇が行幸した際、ここからの眺めに深く感動し、この地からの景観を「明光浦(あかのうら)」と名付けて後世に残すよう命じたとされている。
同財団は今の人にも、ぜひこの展望を楽しんでもらいたいと、聖武天皇の行幸からことしで千三百年を迎えることを記念し、日高地方の杉間伐材を使った長さ約1㍍、幅40㌢のベンチ2基を設置した。
同財団では「ゆっくり座って万葉の景色を眺め、和歌浦の素晴らしさを知っていただきたい」としている。