お姫様役に小畑さん 3日に粉河で「紀の川流し雛」

お姫様役を務める小畑飛鳥さん㊧と祖母の幸子さん
お姫様役を務める小畑飛鳥さん㊧と祖母の幸子さん

和歌山県紀の川市粉河で桃の節句の3日に行われる「紀の川流し雛(びな)」(市文化協会など主催)。ことしの「お姫様役」を地元粉河の会社員、小畑飛鳥さん(23)が務める。地区に春を呼ぶ催しとして親しんできた小畑さんにとって、お姫様役は小さい頃からの憧れだったといい「選んでいただき、大変光栄。大役が務まるか不安も大きいですが、華やかな地域の行事を盛り上げたい」と意気込んでいる。

小畑さんは、粉河祭で「粉河車楽ラブ」の一員として勇ましく太鼓を披露するなど、積極的に地域の行事に参加している。2020年の流し雛では、「付き人役」を務める予定だったが、新型コロナの感染拡大で直前に中止が決定。入念に準備を進めていただけに、ショックは大きかったという。

流し雛は23年に再開。今回は待ちに待った機会となり、付き人役を務める2人は、粉河中学校時代の吹奏楽部の同級生という。

同じく当日を心待ちにするのは飛鳥さんの祖母、幸子さん(100)。明治34年に祖父が創業したJR粉河駅前の小畑種苗店で、今も現役で働くスーパーおばあちゃん。

飛鳥さんについて、幸子さんは「私の自慢の孫。一生に一度あるかないかの機会を頂き、とても楽しみです」と笑顔。

当日は、粉河寺境内に特設された祭壇に、子どもや市民が願いを込めた紙雛を奉納し、子どもの健やかな成長と、市民の安全と幸せを願う祈願祭を実施。お姫様役を先頭に、とんまか通りを通過し、紀の里農協粉河支所前の会場まで大行列が続き、中津川に色とりどりの紙雛を流す。

祈願祭は午後1時半から粉河寺本堂前。2時から大行列、3時から流し雛。雨天中止だが、小雨の場合は祈願祭のみ執り行う予定。