山林を火災から守る 那賀消防らが合同で訓練

連携して消火活動を行う組合員ら
連携して消火活動を行う組合員ら

那賀消防組合は紀の川市、市消防団と合同で1日、紀の川市北涌の愛宕池公園で大規模な山林火災を想定した消火訓練を行った。春季全国火災予防運動(1~7日)に合わせて実施。各団体の連携強化を図り、火災防御技術の向上と消防体制の確立を目的としている。今回は計29人が参加し、消防車両7台、ドローン1機が使用された。

訓練では、愛宕池で吸送水訓練を行っていた市消防団が山林火災を発見した想定で行われた。119番通報するとともにホース延長をし、初期消火を実施。火災は強風にあおられ大規模な林野火災に延焼拡大し、組合員や消防団、市の職員に応援を要請。ドローンを使い、上空からの映像などを基にした指揮者の指示を受け、組合員と団員は放水や一斉放水を行った。

訓練終了後の閉会式で市消防団の金谷好昭団長は「岩手や山梨、長野で大規模な山林火災が発生している。実際に起こったことをイメージし、迅速に対応できるよう備えたい」とあいさつ。

組合消防本部の木下修消防長は「山林火災はいったん火の手が上がってしまうと、鎮火までに長時間を要する。山林を火災から守るため、今後も各団体と訓練を重ねて連携強化を図っていきたい」と話した。

昨年、同組合管内(岩出、紀の川市)での火災は43件発生。山林火災はなかった。