5年ぶりに活動再開 とらふす少年少女合唱団

活動を休止していた、とらふす少年少女合唱団(吉田陽子団長)が、5年ぶりに活動を再開。23日にイオンモール和歌山の北にある音楽文化堂ホールで午前11時から「第58回とらふす少年少女合唱団定期演奏会」を開く。
同合唱団は1961年に和歌山放送合唱団として結団され、ラジオ放送に毎月1回出演。72年に名称を「とらふす少年少女合唱団」に変更する。
合唱を通じて美しい音楽にふれ、豊かな情操を培い協調性や思いやりなど心の成長を図るため活動してきたが、諸事情やコロナ禍により、2019年から活動を休止していた。
長く同合唱団に関わりがあった吉田さんは23年ごろ、多くの団体が集まる演奏会で、同合唱団の名前がないことに気が付いた。休止の事情を知り、再出発を願う声を受け、吉田さんは「歴史ある同合唱団をなくしてはいけない。私がやろう」と決意した。
生徒やピアニスト、練習場所探しなど、一からスタートすることに。吉田さんは、現在、大人の合唱団「コールひまわり」で指揮者を務め、ピアノも担当する本村瞳さんに、とらふす少年少女合唱団のピアニストを依頼したところ快諾してくれ、24年4月に新たなスタートを切った。
子どもらの心の成長や仲間への思いやり、いい曲に出会い、前向きな気持ちになることを目指し、現在は、5歳児から小学3年生までの5人が定期演奏会に向けて練習に励んでいる。
吉田さんは、楽しさの中にも、一人ひとりの声質を重視し、きれいな声でそろうような指導を心がけている。昨年11月には、和歌山市コーラスフェスティバルにも出演。初めての舞台はメンバーにとって大きな自信になった。
演奏会の当日は、「わかやまのうた」や「紀州は海の町」などの和歌山ソングや、「はじめの一歩」「川のうた」など12曲を披露する。歌詞に併せて手や体を動かすなどと、子どもらが元気良く歌う姿が楽しめる。
団員の小学2年の藤田夏帆さんは「みんなと声が合わさると楽しい。『川のうた』では2人で追いかけるように歌う歌なので、うまくいくか緊張している。たくさん練習して成功させたい」と笑顔で話す。吉田さんは「一年間の締めくくりに、子どもらの成長や成果を見てもらいたい。ぜひ定期演奏会に聴きに来てください」と話している。
練習は、土曜(月3回)午前10時~正午、和歌山市土入のかわばた産婦人科別棟ぱれっとほーるで行っている。対象は5歳児~小学6年生。見学自由。制服無料貸与。
問い合わせは事務局の五島さん(℡090・6321・0937=午後2時~7時)、吉田さん(℡073・462・6420=午前9時~午後2時)。